
ガラナの効果の分析結果
ガラナは南米アマゾン地域原産の植物で、特にカフェインを豊富に含む種子が利用されています。
現在の研究で比較的よく確認されているのは、性的興奮を直接高める作用ではなく、
- 覚醒度を高める
- 眠気を抑える
- 疲労感を軽減する可能性
- 集中力や認知機能への作用
- 気分への影響
といった作用です。
そのためガラナは、女性を直接性的に興奮させる「催淫成分」というより、疲労や眠気を抑えて活動性を高めることで、性的なコンディションにも間接的に関係する可能性がある植物成分と考える方が適切です。
ガラナとは?
ガラナは、学名をPaullinia cupana(パウリニア・クパナ)というムクロジ科の植物です。 南米アマゾン地域を原産とし、その種子が伝統的に刺激・活力目的で利用されてきました。
ガラナが特に注目される理由が、非常に高いカフェイン含有量です。 含有量の目安については、後半のガラナにはどのくらいカフェインが含まれる?で詳しく紹介します。
ガラナにはカフェインだけでなく、
- テオブロミン
- テオフィリン
- カテキン
- エピカテキン
- プロシアニジン
などの成分も含まれています。
つまり、ガラナは単なる「天然カフェイン」ではなく、複数のメチルキサンチンやポリフェノールを含む植物です。

ガラナに期待される効果
ガラナについて人を対象とした研究では、主に覚醒、疲労、認知機能、気分との関係が調べられています。
眠気を抑えて覚醒度を高める
ガラナの代表的な作用は、豊富に含まれるカフェインによる中枢神経への刺激です。 EFSA(欧州食品安全機関)では、カフェインについて、中枢神経を刺激し、覚醒度を高めたり眠気を軽減したりする作用があると説明しています。 健康な成人では、1回200mgまでのカフェイン摂取について安全性上の懸念はないと評価されています。
ガラナはカフェインを多く含むため、摂取後に、
- 眠気が減る
- 頭が冴える
- 活動性が高まる
といった変化を感じる可能性があります。
これは性的興奮そのものとは異なりますが、疲れているときや眠気が強いときには、身体的・精神的な活動性を高める方向に働く可能性があります。
ヒトが摂取した場合、カフェインは中枢神経系を刺激し、適量では覚醒度を高め、眠気を軽減します。
When consumed by humans, caffeine stimulates the central nervous system, and in moderate doses increases alertness and reduces sleepiness.
ガラナは気分や認知機能にも作用する?
2007年に発表された二重盲検プラセボ対照試験では、ガラナを摂取した健康な成人について、記憶能力の一部に加えて、覚醒感や気分に変化が確認されました。 特に「alert(覚醒している)」「content(満足している)」といった気分評価が改善しています。
研究者らは、低用量でも変化が確認されたことなどから、ガラナの作用をカフェインだけでは説明できない可能性も指摘しています。
ガラナは二次記憶のパフォーマンスを改善し、「覚醒している(alert)」「満足している(content)」という気分評価を高めた。(中略)これらの効果はカフェインだけに帰することはできないことが示唆される。
Guaraná improved secondary memory performance and increased alert and content mood ratings. […] The findings suggest that the effects cannot be attributed to caffeine alone.
疲労感を軽減する可能性
ガラナは疲労との関係についても研究されています。 2011年に行われたランダム化二重盲検試験では、化学療法を受けている乳がん患者を対象にガラナを摂取させたところ、短期的な疲労感の改善が報告されました。
ただし、その後の2021年のシステマティックレビューでは、ガラナがプラセボと比較して疲労を有意に軽減するとは確認できず、エビデンスの質も非常に低いと評価されています。
一方、2024年に発表された別のメタ解析では、疲労への有用性を支持する結果が得られていますが、研究者らもより大規模なランダム化比較試験が必要としています。
つまり、「ガラナを飲めば疲労が確実に消える」とまでは言えませんが、疲労感との関係について複数の臨床研究が行われている成分です。
ガラナは、全身化学療法を受けている乳がん患者の疲労に対する短期的な治療として、有効で安価かつ毒性のない選択肢である。
Guarana is an effective, inexpensive, and nontoxic alternative for the short-term treatment of fatigue in BC patients receiving systemic chemotherapy.
ガラナの使用は、プラセボ群と比較してがん関連疲労を軽減しなかった(平均 -0.02[95%CI -1.54, 1.50]、p = 0.98)。また、GRADEによるエビデンスの質は非常に低かった。
The use of guarana did not reduce cancer-related fatigue compared with placebo groups (mean of - 0.02 [95% CI - 1.54, 1.50]; p = 0.98) and the quality of evidence according to GRADE was very low.
このメタ解析は、がん関連疲労の治療におけるガラナの使用を支持する結果を示している。ただし、これらの知見を検証するには、より大規模な前向きランダム化比較試験によるさらなる調査が必要である。
This meta-analysis provides support for the use of guaraná in the treatment of cancer-related fatigue. However, further investigation through larger prospective randomized controlled trials is necessary to validate these findings.
ガラナは女性の性欲に効果がある?
女性向け媚薬として考えたときに最も気になるのが、「ガラナを飲むと女性の性欲が高まるのか?」という点でしょう。
結論から言うと、現時点では、ガラナ単体を摂取することで女性の性欲や性的興奮が直接高まることを十分に証明した臨床研究はありません。
ガラナについて人を対象に行われている研究の多くは、
- 疲労
- 覚醒
- 認知機能
- 集中力
- 気分
を対象としています。
したがって、ガラナ=女性の性欲を直接高める媚薬と断定するのは適切ではありません。
なぜ女性向け媚薬にガラナが使われるの?
それでもガラナが媚薬や精力系の商品に配合される理由のひとつは、性的活動に関係する「活力」の部分をサポートできる可能性があるからです。
性欲は単純に性ホルモンだけで決まるものではありません。 疲労や眠気、ストレス、精神状態などによっても、性的な気分になりにくくなることがあります。
ガラナに含まれるカフェインには覚醒作用があり、ガラナそのものについても、気分や精神的パフォーマンスへの作用が研究されています。
そのため、
- 疲れていて何もする気が起きない
- ガラナによって覚醒度や活動性が高まる
- 結果的に性的な活動にも向きやすい状態になる
という間接的な作用は考えられます。
ただし、これは「ガラナに催淫作用が証明されている」という意味ではありません。
飲むタイプの媚薬と性欲の関係を見るガラナの主成分「カフェイン」とは?
ガラナの作用を理解するうえで最も重要な成分がカフェインです。
カフェインは脳内で眠気に関係するアデノシン受容体の働きを阻害することで、中枢神経を刺激します。 その結果、
- 眠気の軽減
- 覚醒度の上昇
- 集中力の向上
- 一時的な疲労感の軽減
などが起こります。
ガラナが「元気が出る植物」「精力成分」として扱われる背景には、このカフェイン作用が大きく関係しています。
ガラナにはどのくらいカフェインが含まれる?
ガラナの特徴は、カフェインを豊富に含むことです。 近年のガラナ研究では、ガラナ種子のカフェイン含有量は通常4〜8%程度で、抽出物になるとさらに高くなる場合があると報告されています。
実際に、2017年の研究で使われたガラナでは、カフェイン含有量が12.4%と報告されています。 原料や加工方法によって含有量は大きく変わるため、商品ごとの表示を確認することが大切です。
ガラナにはカフェイン以外にも、テオブロミンやテオフィリンなどのメチルキサンチン類、カテキン、エピカテキンなどが含まれています。
ガラナを使った研究では、低用量でも認知機能や気分に変化がみられたことから、作用のすべてをカフェインだけで説明できない可能性も指摘されています。
ガラナ種子のカフェイン含有量は通常4〜8%だが、ガラナ抽出物ではコーヒー豆よりも高く(約20%)なる場合がある。
Guarana seeds typically have 4–8% caffeine but that of Guarana extract may be higher (~20%) than coffee beans.
ガラナ(Paullinia cupana)抽出物は緑茶やマテ茶と似た組成を持ち、高濃度のカフェイン、テオブロミン、テオフィリン、タンニン、サポニン、カテキン、エピカテキン、プロアントシアニジンを含む。
Guarana (Paullinia cupana) extract presents similar composition to green tea (Camellia sinensis) and yerba mate (Ilex paraguariensis), which includes a high concentration of caffeine, theobromine, theophylline, tannins, saponins, catechins, epicatechins and proanthocyanins.
ガラナには即効性がある?
ガラナは、これまで紹介してきた植物系の媚薬成分のなかでは、比較的摂取後の変化を感じやすい成分といえます。 これはガラナに大量のカフェインが含まれているためです。
ただし、即効性があるのは主に、覚醒・眠気・活動性に対する作用です。 「飲んですぐ女性の性欲が高まる」という即効性が臨床研究で証明されているわけではありません。
そのため、即効性のある媚薬というより、比較的早く覚醒・活力をサポートする刺激系成分と考えた方がよいでしょう。
ガラナに副作用や危険性はある?
ガラナで注意すべきなのは、何よりもカフェインの摂取量です。 ガラナ種子には高濃度のカフェインが含まれているため、摂りすぎると、
- 動悸
- 不眠
- 神経過敏
- 不安感
- イライラ
- 胃の不快感
- 頭痛
など、一般的なカフェイン過剰摂取と同様の症状が起こる可能性があります。
ガラナの過剰摂取には注意
ガラナを摂取するときに特に注意したいのが、カフェインの総摂取量です。 EFSAは健康な成人について、
- 1回200mgまで
- 1日400mgまで
のカフェイン摂取であれば、通常は安全性上の懸念を生じないと評価しています。
ただし、ガラナの商品によってカフェイン量は大きく異なります。 コーヒーやエナジードリンクなどを同時に飲んでいる場合は、ガラナだけでなく1日に摂取するカフェインの総量を見ることが重要です。
すべての摂取源を合わせて1回200mg(体重1kgあたり約3mg)までのカフェイン摂取は、健康な成人一般集団において安全性上の懸念を生じない。1日を通して摂取する場合、1日400mg(体重1kgあたり約5.7mg)までの摂取であれば、妊婦を除く健康な成人一般集団において安全性上の懸念を生じない。
Single doses of caffeine up to 200mg – about 3mg per kilogram of body weight (mg/kg bw) from all sources do not raise safety concerns for the general healthy adult population. Intakes up to 400mg per day (about 5.7mg/kg bw per day) consumed throughout the day do not raise safety concerns for healthy adults in the general population, except pregnant women.
妊娠中はカフェイン量に注意
妊娠中は特にカフェイン量への注意が必要です。 EFSAでは、妊婦については1日200mgまでのカフェイン摂取であれば胎児への安全性上の懸念を生じないと評価しています。
ガラナはカフェイン量が分かりにくい製品もあるため、妊娠中・授乳中にサプリメントとして利用する場合は自己判断を避けた方がよいでしょう。
1日を通して摂取する場合、すべての摂取源を合わせて1日200mgまでのカフェイン摂取であれば、胎児への安全性上の懸念を生じない。
Caffeine intakes from all sources up to 200mg per day consumed throughout the day do not raise safety concerns for the foetus.
ガラナは女性用媚薬として効果がある?
研究結果をまとめると、ガラナを女性向けの直接的な媚薬成分として評価するには、まだ根拠が不足しています。
現在、人を対象とした研究で比較的確認されているのは、
- 覚醒度
- 眠気
- 疲労
- 認知機能
- 気分
などへの作用です。
そのため、ガラナの特徴を一言で表すなら、「性欲を直接高める成分というより、心身を活動的な状態へ導く刺激系の成分」といえます。
女性向け媚薬に配合されている場合も、
- ガラナが覚醒・活力をサポートする
- 疲労や眠気による低下を補う
- 性的コンディションを間接的に支える
という役割で考えるのが適切でしょう。
ガラナ配合の女性用媚薬を比較する
ガラナの効果のまとめ
ガラナは、アマゾン地域を原産とするカフェインを豊富に含む植物です。 主成分であるカフェインを中心に、テオブロミン、テオフィリン、カテキン、エピカテキンなどさまざまな成分が含まれています。
人を対象とした研究では、次のような関係が研究されています。
-
覚醒度の向上
-
疲労感への作用
-
認知機能
-
集中力
-
気分
一方で、女性の性欲や性的興奮を直接高める効果については、現時点で十分な臨床的根拠はありません。
そのため女性向け媚薬としては、「飲めばムラムラする催淫成分」ではなく、疲労や眠気を軽減し、身体と気分を活動的な状態へ導くことで、性的なコンディションを間接的にサポートする可能性のある成分と位置付けるのが研究結果に沿った説明です。
ガラナはカフェイン含有量が高いため、媚薬やサプリメントを選ぶ際には配合量だけでなく、カフェイン量を確認して過剰摂取を避けることも重要です。